【不登校】親が子どもにするべきは解決ではなく「〇〇」
こんにちは!笑み育カウンセラーの井上ききです。
今朝も日テレ系の「スッキリ」でいじめによる不登校について特集を放送していました。
28日の夜にも「世界仰天ニュース」で探偵を入れていじめを解決するという特集をしていました。
この時期に、テレビがいじめの特集をするのは、2学期が始まる9月1日に自殺をする子どもが後を絶たないからです。
しかし、9月から不登校になるのはすべていじめが原因かと言うと必ずしもそうではないんですよ。
子どもの不登校の原因は一体なんなのか?
昨年、うちの長男は2学期に1ヶ月くらいの間、学校へ行けない時期がありました。(中2の2学期です)
きっかけは、勉強がわからなくなって、数学の先生に「行ける高校がない」と言われたことでした。
そのことで将来への不安が強くなり、神経性の胃腸炎になってしまったからです。
この時期、勉強への不安が出てしまう子もいれば、なんとなく人間関係への不安が強くなって、お友達と会うことに気後れしまう子も多いんです。
友達の中で自分だけスマホを持っておらず、新学期に学校へ行ってみると、まったく話題についていけず、浦島太郎のように感じて学校へ行けなくなってしまった子もいました。
みんなが夏休み中にLINEでやりとりしたことは膨大な量で、もうそれを埋めることはできないと感じてしまったのです。
子どもたちは、私たちが想像する以上に、デリケートに色んなことを不安に感じながら生きているのです。いじめだけが問題ではないのです。
難しいのは学校に行けない理由をわかってあげること
難しいのは子どもが学校へ行けない本当の理由をわかってあげることです。
親子の関係がいい状態であってっも、親に言えないこともあるでしょう。子どもにだってプライドがあるからです。
それでも、子どもを追い詰めることだけはしたくないですよね。
もちろんこれは、学校に行けなくなってしまったときだけじゃなく、子どもが困っているときに私たち親は焦れば焦るほど、心配であればあるほど、子どもを追い込んでしまいかねません。
「原因」を追究して「解決」したいと思うからです。
しかし、この原因の追究の前にしなければならないことがあるのです。
子どもが学校にいけないとき、親がしなければいけないこと
まずやるべきことは、問題を解決することではないんです。
問題を解決しようとするとき、いつも私たちが忘れてしまうことがあるんです。
それは、「気持ち」です。
どんな場面でも、困っている人の問題を解決するためにあれこれアドバイスをするのではなく、とにかく、いま困っていることをわかってあげて共感することが大事なんです。
共感をしてもらって、わかってもらえたと感じたとき、初めて問題解決に進むことができるんです。
わかってもらえていないと、わかってもらうために、グズグズを続けたいのが人間ですよね。
「共感」とは具体的にどうすることか?
子どもが学校へ行きたくないと言っているとき、まず共感が必要です。
最初にできる共感は「学校に行きたくないんだね、そっか、わかったよ」という感じ。
うちの長男の場合は、そののち、学校に行きたいんだけど行けないんだという気持ちがあることがわかってきたので、
「本当は行きたいけど、行けないんだね」と共感しました。
そして、行けない理由はなに?と聞いていきますが、「わからない」と答える子も多いです。
そんなときは、「今はわからないんだね」と共感し、「わかったら教えてね」と伝えておくのです。
「行きたくないなら行かなくていい」はNG
「学校に行けないなら、行かなくていい」はまず、伝えてあげたい言葉ではあります。
しかし、共感ではありません。判断です。
多くの子どもたちは、行かなくていいって言われると、とりあえず安心するけれど、本当は行けるようになりたいと思っています。
このまま学校に行けなかったら、自分はダメになってしまうと感じている子も多いです。
そこも話を聴いて共感していけたらいいですね。
「本当は行けるようになりたいんだね」
「でも、怖いんだね」
「悔しいんだね」
うちの長男の場合、学校に行かなくてもちゃんと生きていけること、他に通える学校がいくらでもあって、選択肢は無限であることを理解した上で、
それでも、標準的な人生を生きたいとはっきり言っていました。
中学校へ戻って、高校へ行って、大学へ進学して就職したいと。
こういう価値観の子にはいつまでも、「行かなくていい」ではダメなのです。
日頃の「共感」が大事
当然ながら、学校へ行けなくなったときに急に共感しようとしても、子どもはすでに何も語ってくれないかもしれません。
この「共感」は日頃からの在り方のベースとして必要なのです。
しかし、勘違いしてはいけません。子どもに「ジュース買って!」と言われたら買ってあげることが「共感」ではないんです。
もしも、ジュースを買ってあげないとしても共感できるんです。
「今日は、買わないけど、どんなジュースが飲みたかった?」ときいてあげます。
「そっか、コーラが良かったんだね。コーラ好きだもんね。でも、きょうはコーラは買わないけど、お誕生日のパーティーで飲もうね」
という感じ。
“コーラが大好き”という気持ちをしっかり汲んでいるのです。
「共感」をすっ飛ばして、「ジュース買って!」の次に「だめ!」って言うから、こじれたりする。
しかも、買ってあげるという選択をするときでさえ、「コーラなんて体に悪いもの、よく飲むよね」とか言っちゃう。
“お母さんには、あなたがぜんぜん理解できない”みたいなメッセージをわざわざ伝えるから、困っているときに相談してくれないのです。
どうせ買ってあげるなら、「コーラが大好きだね」ってわかってあげたらいいのです。
わかってあげた上で、「でも、お砂糖いっぱい入ってるから、ときどきにしようね」と伝えてあげたいです。
わたしたちが「共感」するのが苦手な理由とは?
「共感」ってなぜか無意識でいると、できなかったりしませんか?
難しいことではなさそうなのに、いざとなると、口から共感の言葉が出ない方は多いんです。
その原因は、とにかく共感されずに育っているからです。
笑み育カウンセリングでクライアントさんのお話を聴いていても、「お母さんにわかってもらえなかった」とか「話を聴いてもらえなかった」というお話しがいくらでも出てきます。
世の中には共感されずに育った人がいっぱいです。だから、夫婦の会話でも、ママ友同士の会話でも共感してもらえることが少ないのです。
みんな共感が下手だし、自分も同じなんですよね。
だからこそ、わたしはインナーチャイルドセラピーをおすすめしています。
自分で自分に共感する。
自分の感情に寄り添ってわかってあげる。
そうすると、共感上手になっていきます。
笑み育カウンセリングでは、自分でするインナーチャイルドセラピーをトレーニングできますよ。