みんなが知らない「HSP」の本当の話し
こんにちは!井上ききです。
敵を作るの覚悟で書こうと思ってるんだけど、HSPは生まれつきじゃない。
HSPだから繊細で敏感すぎるのではなく、敏感にならざるを得ない体験があったからHSPになったというのが真実です。
この記事は、少しでも今の状況を改善してもっと楽に生きたいと思うHSPさんのための記事です。
別に改善したいと思わない方は、ここでページを閉じてください。
あなたがHSPなのは決して悪いことではないし、直すべきことだと言いたいわけではないので。
HSPは生まれつきじゃない
最近よく耳にするようになったHSPという言葉。
「生まれつき人いちばい繊細で疲れやすい方」の総称で、「Highly Sensitive Person」の頭文字を取ってHSP。
で、この記事は本当にHSPって生まれつきなのか?なおらない性質なのか?について書こうと思ってるんだけど、
人一倍生きづらさを感じてきた方にとって「HSP」というラベルを手に入れたことで、いくらかホッとしている可能性もあるので、長い間、書こうかどうか迷った案件でもある。
自分がダメなんじゃなくてHSPという症状のせいで疲れやすいから仕方がないんだ、と思えたことは悪いことではないし、間違っていない。
一方で、もうこれは直ることもなければ改善することもないと思い込んでしまうことは大問題というのもずっと思って来たことなの。
そんな葛藤がありつつ、今回書こうと思ったのは、私のコーチングを受けているHSPタイプの方はみんな必ず改善しているからです。
共感力の勘違い
HSPといえば「共感力が高すぎる」という特徴を多くのサイトでも書かれている。
でも、わたしが考えるのはちょっと違う。
HSPさんが高いのは「共感力」じゃなくて「依存体質」だ。
「共感力」って人間関係にとって最強の武器です。ネガティブな意味で使うのはどうかと思うの。
「共感力」は高ければ高いほど人間関係が上手くいって、むしろ人とどれだけ一緒にいても疲れない。
だって、相手の気持ちがわかるんだから、その人の望んでいる言葉をかけてあげられたり、人々が欲しがっているものを最高のタイミングで提供できたら、ビジネスやなんかでも大成功である。
怒っている人にも最高の共感を示せたら、その人の怒りなんてどこかへ行っちゃう。
もちろん、誰かを怒らせたり悲しませたりする心配もなし。
共感力が高かったら人間関係は楽勝で、むしろ生きやすくしてくれる最高の能力なのです。
依存体質とは
おそらく、HSPさんが困っているのは高い共感力ではなくて「依存体質」です。
これが高すぎることが生きづらさにつながっている。
依存体質というのはどんな状態かというと、相手の感情と自分の間に境界線を引くことができず、
人が怒っていたり悲しんでいたりすると、それを当たり前のように自分のせいだと感じてしまったり、自分が解決しなくちゃって思っちゃう状態。
これは疲れますよね。
HSPさんは相手の気持ちを汲み取りすぎているのではなく、自分自身が罪悪感を感じすぎている状態。
その罪悪感が強すぎて罪の意識を感じすぎるがゆえに、周りの人の感情に一喜一憂してしまうわけです。
自分が怒らせていないか、悲しませていないか、と敏感になるのはもちろんだけど、
だれかが誰かを怒らせていないか、悲しませていないか、不快な気持ちにさせていないかに繊細に気を配っていなければいけないので、
目の前の人にとどまらず、周囲の人や空調や騒音など環境の変化にも敏感になってしまうのです。
ただしHSPさんの多くは、自分が色んなことに敏感になっていることには気づいているものの、その根本的な原因には気づいていないことが多いのです。
井上ききのケース
大学生くらいのときから変だなって感じ始めたんだけど、私は怒っている人を観るのがすこぶる苦手だった。
電車の中で口喧嘩をしている年配の夫婦を見かけたときに、足がすくむような感覚があったり、テレビの国会中継も怖すぎて観ていられなかった。
別に国会議員も怒っているわけではないのだろうけど、大人が口論をしている、というだけで恐ろしくて仕方がなかったのだ。
不機嫌な人や怒っている人が同じ空間にいるという状況では、落ち着いて何かをすることすら難しくて、息をひそめてただそこにいることしかできなくなる。できるだけポーカーフェイスでね。
そういうときは、きまって内臓全部が心臓になっちゃったみたいに体が全部ドクンドクンって脈を打つ感覚があったの。
その感じ、最近はまったく起こらないから忘れてたけど、いま久しぶりに思い出してしまった。
だから当然なんだけど、自分が怒られるような状況は何が何でも作らないようにしていた。
学生のころは、店主が怒りっぽい居酒屋のバイトは1か月経たずに、怒られる前にやめたりして逃げ切った。
もちろん怒られないために人一倍努力をしたのは言うまでもないんだけど。
思い返せば、小学生のころは先生が激怒して職員室に帰ってしまうという、ときどき起こる「もう、勝手にしてなさい!事件」あるでしょ?
そんなときは、ひとりで泣き出していた。
なぜ自分だけ泣けてしまうのか私にもわからなかった。
特にね、その場所で影響力の大きい人の不機嫌には敏感になることが多かった。
怒っている人をこれほどまでに苦手としているのに、子育てをし始めてみると今度は自分が怒鳴り散らしていた。
子どもの不機嫌にも敏感に反応をしてしまうからだ。
泣かれたりグズグズ言ったり、すねたりされると恐怖感じて、怒りの感情にスイッチが入ってしまう。
そんなときにインナーチャイルドセラピーに出会ったんだけど、不機嫌な人にこれほどまでに怯えてしまう原因は幼少期の体験にあった。
私の幼少期は両親が不仲で激しいケンカをしたり、ときには母が包丁を持ち出してきたり、
父が母を激しく怒鳴ることもあったし、おぼろげな記憶ではあるけど、母が殴られたこともあった気がする。
わたし自身が暴力を受けたのではなく、このままでは母が死んでしまうかも、という恐怖を体験したことが原因だったのだ。
そして、母が父に殺されるとしたら、自分のせいだと、なぜかうっかり思い込んでしまったのだ。
私が悪いい子でダメな子だから、お母さんは怒られてしまう、みたいな。
このような安全のない環境と同時に、母親も非常に人の感情や環境の変化に敏感な人だったことにも要因はある。
家の呼び鈴が鳴ると、母は明らかに動揺した。父が帰宅する車のエンジン音にも怯えた。
子どもは母親が怯えていたら、母親以上に恐怖を感じるものである。
HSPの本当の原因とは?
生まれつきだから仕方がない・・・と決めたところから、人は変われなくなると思うの。
だから「生まれつきHSP気質なのでどうしようもないんです」と言っている方を見ると、私はちょっと悲しくなる。
HSPの原因は
・幼少期の体験により必要以上に強い罪悪感を感じるようになってしまったこと
・幼少期に周りの大人の感情に必要以上に注意を払わざるを得ない環境を生きて来たこと
・何らかの強い恐怖を味わったことでトラウマになっていること
これらの体験は幼すぎて記憶にない可能性もあるんだけど、生まれつきではなく、生まれた後で体験している場合がほとんどなのです。
HSPはこうやって改善した
わたしはインナーチャイルドセラピーに出会って、幼少期の心の傷を根気よく癒してきました。
幼少期の自分を繰り返し勇気づけて、いつも一緒に居るイメージを持ちました。
これって物理的に体にできる腫瘍を取り除くような派手さはなく、カウンセラーに話を聴いてもらう以外は日々、自分で癒す作業でした。
癒すって言葉は便利だけどすごく抽象的でわかりにくいですよね。
私にとってはつまり、イメージトレーニングって感じ。これは本当に地味で、お家でコツコツペン回しのトレーニングをするよりももっと地味です。
ペン回しのトレーニングなんかしたことないけどね。
そうこうしてふと気が付くと、人のネガティブな感情への恐怖心はずいぶん減っていて、飲食店の店内で口論をしている仲間に「外でやれ!」って言えるくらいまで恐怖はいやされました。
これ、もちろん仲間だからってところも大きいけど。
電車で口論している人とか、ひとりで暴言を吐いてる人とかいたら、以前の私だったら足がすくんで体がこわばって動けなかったけど、
すくっと立ち上がって隣の車両へ移動できるようにもなりました。
怒っている人が同じ空間にいたら、少しは気になるけれど、その人のケアは誰かほかの人がしてくれるだろうと、他者を信頼して安心していられます。
そうそう、この他者を信頼していられることも恐怖から解放されるためには必要でした。
もちろん、子どものグズグズにも冷静でいられるので、ただただ共感しながら寄り添えるようになりました。
もしも、誰かの感情に振り回されることがあっても、あとで自分のインナーチャイルドの声を聴くことができるし、
ゆっくりとインナーチャイルドに寄り添って回復することも上手くいくようになってきました。
インナーチャイルドについてもっと詳しく知りたい方はこちらがおススメ!
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HSPまとめ
HSPなのはあなたが悪いからではありません。
幼少期に体験したことは選ぶことができなかった出来事です。
また同時に、あなたの両親が悪いわけでもありません。そこにも何らかの避けがたい理由があったのです。
HSPだから仕方がないんだと諦めたら、そこから生きづらさは改善しません。
長い間、非常に敏感にいろんなことを感じて来た私たちが、すっかり鈍感でKYでマイペースになることは少し難しいかもしれないけれど、
みんな必ず改善します。
あなたが諦めなければ私も絶対にあきらめません。
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