感情を味方につけて悩みをいち早く解決する方法とは?
こんにちは!井上ききです。
感情を悪いモノとする教育が日本人を生きづらくさせてきました。
私たち世代の多くは、感情に共感されることなく育ち、自分の感情も他者の感情も無視する術を身に付けてきちゃいました。
でも実は、感情を味方につけてこそ、人生を豊かに生きることができるんです。
この記事では、感情を無視して生きることのデメリットと、感情を味方につけるとはどんな生き方なのかを解説します。
私たちは感情を否定されて育ってきた
こんな体験をしませんでした?
お友達におもちゃを取られて、悲しくて泣いていると「そんなことでメソメソしないの!」といわれ、
お菓子を買ってもらえなくて、不機嫌でいると「いつまでもふてくされて、可愛くない子ね」といわれ、
「お母さん、怖いからトイレについてきて」って言うと笑われました。
ネガティブな感情だけじゃなく、ポジティブなほうもそうです。
ホメられて喜んでいると「調子に乗るな」と叱られ、
家族でお出かけすることにワクワクしてはしゃいでいると「おちつけ!」と怒られ、
泣いてすぐに笑うと、「さっきまで泣いてたのに、もう笑ってる」とからかわれたのです。
これ、わかるでしょうか?上から順に言うと、「悲しみ」「不満」「恐れ」「喜び」「楽しい」「面白い」といった感情の存在を無視されています。
感情を抑圧すると人生の喜びを感じなくなる
そんな風に、感情はいつも否定されて、ほとんど共感されることはありませんでした。
周りの大人もあまり感情を表現していなくて、冷静に「スン」としていることが大人の振る舞いとして良いものとされてきました。(「スン」なんかわかる??)
感情はあってはならなくて、感じてはならないもの。そしてもちろん、表現してはならないもの。
こんな教育が社会全体にあったのかもしれません。
でも実は、怒りや悲しみ、不安といったネガティブな感情を無視していると、うれしい!たのしい!大好き!などのポジティブな感情も感じなくなっちゃうんです。
不快感情と快感情ってそれぞれ別々のものとして存在しているのではなくて、ひとつの感情が快になったり不快になったりしています。
ということは、感情そのものを麻痺させていたら、どっちも感じない、つまらないシラケた人生になるのは当然なのです。
嫌いも感情のひとつ
もうひとつ言うと、人を嫌いになることも許されない「みんな仲良く」という教育が日本にはあります。
誰かのことを「きらい」なんて言うと怒られたし、人として間違っているような感じになる。
お客様のお話しを聴いていても、義母の悪口をずっと話しているけれど「別に嫌いなわけじゃないんですけどね」って、何度か注釈が入る。
「つまり、嫌いなんですよね?」って私が質問すると、「そんなことないです」とおっしゃる。
「じゃあ、大嫌いってことですか?」ってもう一度きくと、今度は黙ってしまう。
「じゃあ、なんなら死んでくれってくらいなんですよね。そう聞こえてきますよ」と言うと、
お客様は初めて自分のネガティブな感情を認めて涙が出る。やっと認めてもらえて、感情が喜んでいるのです。
こうやって嫌いを認めると、それだけで嫌いという感情が落ち着いてくるのです。
嫌いを否定して、好きになろうとしても、それは無理なんです。
感情を分離させてるとどうなる?
例えば、歯が痛いから歯医者を予約しなきゃと思うけど、なかなか予約できない。
そのまま、歯は痛いけどだましだまし2ヶ月経つ、みたいなことがあったとする。
こんなとき、たいていは「怖い」という感情を無視したままになってるの。
だから、思考は「予約しなきゃ」と思ってるけど、身体が予約を取らないという行動を取る。
子どものころ、歯医者が怖いと言っても、誰も共感してくれなかったですもんね。
「大丈夫!大丈夫!」とか言われちゃってね。
あるいは、そんな風にわかってもらえなかった幼少期の悲しみを感じて予約の電話をかけられないのかもしれません。
感情を統合する
じゃあ、どうすれば歯医者を予約できるのかというと、
「そっかそっか、怖いよね」って自分に共感して、そう感じることをまずは認めてやるのです。
感情を自分の一部として迎え入れる。
そのうえで、いったい何が怖いんだろうと感じてみる。
そっか痛い治療を恐れているんだな・・・でも2ヶ月も痛いままで過ごせたんだから、1時間くらいの治療はどうってことないんじゃないの。
だいいち、イマドキは歯科治療も大して痛くないかも。
と恐怖が和らいだら、さらに「快」の感情をプラスする。
例えば、歯医者に行けたら自分をめっちゃホメてねぎらおう。そして、治療した歯で思いっきり美味しいモノを食べよう。
そうだ、和栗のモンブランにしよう!ワクワク・・・。
こんな風に感情を「怖い」から「ワクワク」に変えてやれば、もっと身体は動きやすくなる。
感情を分離したまま行動するとどうなる?
反対に怖い、悲しい、イライラのまま行動できちゃう人も多いのが現実。
でも、いつかそれが原因で病気になっちゃうことも多いのです。
歯医者のようなときどき起こることなら、我慢して強行突破もありですが、
例えば、会社でいつも大きな声で怒鳴り声をあげる課長が苦手。声を聴くだけでもゾッとする。
でも、給料をもらわなきゃ生きていけないから仕方ない。社会人なんだから個人的な感情は横に置いて会社に行かなきゃ。
こんな風に我慢でなんとかしていると、いつしか何らかの症状が身体に出てくる。
感情を味方につけて対策する
肩こりとか腰痛とか頭痛、そして眠れないといったストレスのサインはもうこれ以上我慢したらダメだよというメッセージです。
こんなとき、まずは自分は課長の大きな声が怖くて強いストレスを感じているんだな、ずっと怖くて怖くて仕方がなかったよね。確かに怖いんだ。今までよく頑張ってきたなと、認める。
こうやって感情を自分の一部として認めた上で、問題解決に向かうのです。
会社を辞める?でも、どこに行ってもあんな風に大きな声で怒鳴る人っているかもしれない。そのたびに転職するのも大変かも。
だったら、先輩に相談してみよう。
部署を変えてもらうなり、声の大きさに気を付けてもらうなり一緒に考えてくれるかもしれない。
他にも同じように不快に感じている仲間を見つけられたら、心強いし。
こうやって、感情を受け入れると新しい行動につながります。
そして、行動すればかならず現実は変化します。
感情を味方につけて悩みをいち早く解決する方法 まとめ
生きていたら快の感情ばかりを感じて生きることは不可能です。
むしろ悲しみや恐れや怒り、そして劣等感や罪悪感といったネガティブな感情を味わうことのほうが多いかもしれません。
だからといって、不快感情から逃げてばかりいると、新しいことを始められなかったり、新しい人間関係をスタートさせられなかったりする。
それが極まって、人は引きこもりになります。
快も不快も感じない世界に逃げ込むことになる。
問題解決もしないけど、挑戦もしない世界。
少しくらい、そんな時期があってもいいですけどね。
しかし、人生をあきらめずに挑戦しながら豊かに生きるには、感情を味方につけて生きるしかありません。
快も不快も味わいつくしながら、むしろ感情といちゃいちゃ仲良くしちゃうのです。
そうすると、今まであんなに怖かったのに、と思うことも少し怖いくらいに変化したり、
今までだったら長いこと落ち込んじゃうような出来事にも、さっさと立ち直って次に向かえる自分になっていきます。
そして、ささいなことに感動できたり、喜びを感じられる感情のセンサーが戻ってきます。
そのときに、生きるってこんなにステキなことだったんだなーと必ず実感するはずですよ。
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