夫のことがなぜか怖い、なんか煩わしいと感じたら読むブログ
こんにちは!井上ききです。
夫に対して、なぜか必要以上に恐怖を感じてしまうという方に書こうと思います。わたしが実際に6年前に体験したこと。その状態から、私自身がどのように問題を乗り越えたのか・・・?
夫が単身赴任を終えて帰国してから私を襲ったある症状とは?
9年前~6年前まで、うちの夫は韓国に単身赴任してたの。そのときに私がワンオペ育児を必要以上にがんばっちゃったって話は、また今度書くけど・・・
夫が3年の韓国赴任と、半年間の横浜赴任を終えて、再び家族4人で生活をするようになったころ、実はわたしはあることに困ってました。
それはね、毎晩、夫の帰宅が恐怖で仕方がないってことだったの。これが不思議でさ、うちの夫は怒ったり暴力をふるうことなんて絶対にないような、優しいだけがとりえのような温厚人間。
そう、とりたてて害のない人。攻撃性ゼロ。
そんな夫が会社から帰るタイミングでいわゆる“帰るコール”をしてくれるんだけど、そのメールが来ると心臓がドキドキ・・・いや、ときめいてるわけじゃないよ(笑)、緊張してしまうのよ。わたしは落ち着かなくなって、子どもたちにも、「早くごはん食べなさい」だの「片づけなさい」だの言ってしまう。
このタイミングで、子どもに意味のわからんワガママなどをぶち込まれると、もう、いっぱいいっぱいなもんで、パニックになって怒鳴ってしまうこともあるわけで。
単身赴任前には、こんなことはなくて、「早く帰って来てくれ~い!」って思って待ちわびてたんだけど・・・
なぜトラウマは発動するのか?
この頃わたしは、すでにインナーチャイルドセラピーのコースを受講していたんだけど、これが過去のトラウマと繋がっているとは思わなくて、本当に夫のことが怖いんだと思ってた。
トラウマってそんなものでさ、冷静になって考えてみると、この人が怖いってどうかしてるでしょっていう状況でも平気で怖がってしまうんだよ。
自分の心の状態が、いわゆる疑心暗鬼になっているわけです。例えばね「ご近所さんに今日は2回偶然お会いしたな、え・・・!?あの人、わたしを付けてるのね!?きゃーーーーーー!!!!」みたいなことにもなるのです。
「疑心暗鬼」って言葉は上手いこと言ったもんだよね。自分の内側に疑いの心があれば、暗闇に本当はいない鬼までも見えてしまうんだよ。という意味かどうかは知らんけど、おおむねそんな感じだろうと思うよ。
で、わたしは夫のことが怖いと感じながら、半年くらいは過ごしてしまうのです。
自分に起っている問題になぜ気づいたのか?
そしてある日、わたしが夫に協力をお願いしたときのこと。土曜日に終日仕事でいないから、1日子どもたちをお願いって話をしてたとき、わたしが「なんだか、すみません」って言ったのね。
それに対して珍しく夫が怒ったのよ。って言っても、普通の人の怒ったって状態よりかなりささやかな怒りっぷりだったと思うけど(笑)
「そんな言い方はしてほしくない。そんな言い方されるなら、子守なんかしない」とかそんなことを言って、珍しく反抗してきたわけです。
で、言い合いになってしまって、そのときは私が謝って収束したんだけど、なんだか私の方はぜんぜん納得できなくて、ずっとザワザワしててさ。そもそも夫が単身赴任から帰ってからずっと息苦しいけど、どういうわけ?ってようやくここで問題に気づいたよね。遅いけど。
でも、当時は自分が苦しいことが、なんだか当たり前で。長いことマイナスの感情は気づかないようにしておく生き方をしちゃったから、問題が起こらないとピンと来ないっていう状態のわたしだったの。
こうなってるとね、問題が起こりやすいのよ。だって、問題が起こるまで気づかず感情を無視し続けるから、気づかせるためには余程の問題を起こして自分の心を守ろうとする。反対に、自分の感情をちゃんとお世話してる人は、そんなには大きな問題は起こらない。今の私はぜんぜん平和だもん。
向き合って分かったこととは?
で、話は戻るけど、わたしは夫に対してなんだか「怖い」という感情を持っていることに、ようやく向き合い始めたの。
それで、わかったことは、わたしは夫に自分の父親を重ねて見ていたのね。これは、意識的にそうしていたんじゃなくて、無意識がそう認識しちゃうって現象です。
インナーチャイルドが過去のトラウマにハマってしまって、夫のことを「お父さん」と思い込んでいる状態。心理学用語では「投影」っていうよね。
なぜ、私はトラウマを握ってしまったのか?
わたしの幼少期、父と母はたびたび大きなケンカをしていて、ときには母が包丁を持ち出すほど。だから、父親が帰宅すると、またケンカが始まるんじゃないかと恐怖に震えながら自分の部屋のベッドで震えていたの。
当時、父の車が車庫に入ってサイドブレーキを引くその音が聞こえると、それだけで怖かった。つまり、夫が単身赴任から帰って来てからの私は、そのトラウマが発動して、夫の“帰るコール”のメールが来ると、恐怖を感じてしまったのです。
なぜ、夫の赴任前にはそんな風に思わなかったのに、急に怖くなったのかっていうとね、恐らく、わたしの心の状態のせい。つまり、ほぼ精神疾患になる寸前のストレスフルな状態だったから。
一人で何年も育児をがんばって、自分の心にぜんぜん栄養を与えていなかった、そのツケが貯まっていたんだと思う。
私たちを惑わす「投影」とは?
これは、わたしだけに起こったことじゃなくて、誰にでも起こりうることなの。クライアントさんの多くも、自分の旦那さんにお父さんを投影しているケースはいっぱいあります。
もちろん、夫に父親をっていうケースだけじゃなく、ご近所ママに学生時代の友人を重ねていたり、自分の娘に自分自身を重ねてしまったり。私たちはこの「投影」という現象といつも一緒にいると言っても過言じゃないのよ。
もっと言えば、スーパーのレジのおばさんに、学生時代にめっちゃ怖かった部活先生を重ねてビビるってことだってあるのです。似てるって言うだけじゃなく、実際に当時の感情を味わうことになるのが「投影」です。
「投影」に見舞われたらどうすればいい?
もしも、あなたがご主人を「怖い!」と感じてしまうなら、まず恐怖に震えているあなたのインナーチャイルドを保護してあげる必要があります。
これをそのままにしてしまうと、苦しいのはあなただけじゃなく、ご主人もそうなの。うちの夫が珍しく反抗してきたのはね、夫もストレスに苦しんでたから。わたしが、夫に父を投影しているということは、夫は本来の自分を見てもらえていない状態です。
彼も苦しかったのです。
その後の井上ききは・・・?
わたしは自分に起っていることを受け止めて、夫が帰ってくるタイミングでいつも自分のインナーチャイルドと一緒にいるように努めました。わたしが子どもの頃に、決して母に言ってもらうことができなかった、「ママがいるから、ママが守るから大丈夫だよ」という言葉を伝え続けて。
ほんとこれ、いっちばん欲しかった言葉だわ・・・
今は、夫がいちばん楽な人になりました。同時にね、夫も楽そうです。私と夫が楽だと、当然ですが子どもたちも楽そうです。
当時は、次男がチックになったり、夫は会社でトラブルを起こしたり、もうね大変だった。
でも、わたしが楽でご機嫌でいることで、家族がこんなに楽なんだとわかった。みんな自分の人生を好き勝手に生きてるよね、ほんと。
めでたし、めでたしです。
こんな記事も参考までに・・・